https://eiga.com/movie/89930/gallery/
おすすめ度
菅田将暉や仲野太賀を抑えきってしまう「YOSHI」の存在感
おすすめ度：★★★☆☆【3点】
あらすじ
戸籍も持たず、一度も学校に通ったことのない少年タロウには、エージとスギオという高校生の仲間がいる。エージとスギオはそれぞれ悩みを抱えていたが、タロウとつるんでいる時だけはなぜか心を解き放たれるのだった。空虚なほどだだっ広い町をあてどなく走り回り、その奔放な日々に自由を感じる3人だったが、偶然にも1丁の拳銃を手に入れたことから、それまで目を背けてきた過酷な現実に向き合うこととなる。
引用元：映画.com
感想
居場所の無い少年3人がもがき苦しむ映画かなと観ていたら、出だしでやられました。
人が寄り付かない建物、中に入るとほぼ廃墟化しており人の気配は皆無。
しかし鎖で施錠したドアを開けると。。
さっきまで饒舌に喋っていた人間もその光景には言葉を飲み込んでしまうでしょう。それほどの場面。多くの人が背け踏み込まずにいた領域。それを見ろと言われている気がします。
そしてその中でもまた過酷な場面が待っており。言葉になりません。言葉を発しようとしても飲み込まれてしまう感じ。
ここを仕切っているであろう半グレ吉岡が言うセリフは、2016年に起きた相模原障害者施設殺傷事件の犯人植松聖と似ています。当時も多くの人を考えさせましたが、今作はその問題提議をもう一度という感じでしょうか。
この衝撃的なシーンでずっと喋りっぱなしだった吉岡を演じた奥野瑛太。サイタマノラッパーから着実に役を掴み、いまでは多くの作品で印象を残す名バイプレーヤー！この衝撃シーンを全部持っていく演技スゴイです！
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このシーンには菅田将暉もいるのですがほぼモブキャラでなんかそれもスゴイなと思う。
衝撃なシーンの後は3人の息詰まる生活が続き、拳銃を手にしてから大きく物語のスピードが上がります。
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隠れ家での無茶振り、窃盗、おばさんへの尋問。拳銃を手にしたものが支配力に酔いしれる場面が印象的。そして映画のお約束である「ピストルが登場したら発砲され悲劇を生む」が当然発動します。
そしてその悲劇は、やはりとても辛いものでした。
菅田将暉や仲野太賀を抑えきった「YOSHI」の自由奔放さ。ホントにこういうバカを起用したのか思わせるほど。モデルさんでたしかに人を引きつける魅力を持ってます。期待！
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そして大胆な濡れ場でびっくりさせた植田紗々。ホント綺麗な人でこちらも超期待！
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社会から目を背けられる問題をこれでもかと詰め込んだ今作。正直詰め込み過ぎでテーマの渋滞が起きてしまっておりますが、今一度一つ一つ考えて行かねばと思わせる作品でした。
データ
製作年：2019年
上映時間：119分
監督：大森立嗣
キャスト：YOSHI／菅田将暉／仲野太賀／奥野瑛太／植田紗々／豊田エリー／國村隼／水澤紳吾／池内万作／大谷麻衣／水上竜士
リンク
予告
心に残ったロケ地
タロウが裸で暇を持て余してる場所
東京都足立区 五色桜大橋
