おすすめ度
作品世界観への意気込みはすごく感じる。
おすすめ度:★★★☆☆【3点】
あらすじ
明治維新後の滋賀県・大津。300年に一度よみがえり、人間に災いをもたらすという大蛇(オロチ)が復活する年。曇神社を継ぐ曇家(くもうけ)の長男・曇天火、次男・空丸、三男・宙太郎の曇天三兄弟は、大蛇を封じるため立ち上がる。一方、明治政府右大臣・岩倉具視の直属部隊「犲(ヤマイヌ)」も、違った方法で大蛇の力を封印しようと動き出し、最強の忍者集団・風魔一族も大蛇の力による政府転覆を企んで暗躍。曇天三兄弟と犲、風魔一族が三つ巴の戦いを繰り広げる。
引用元:映画.com
感想
踊るの本広克行監督作品。
漫画は読んでませんが、イケメン達を揃えたところを見るとターゲットは自分ではないのは十分わかる。しかしタイトルにすごく引かれるものがあって今回観てみました。曇天(どんてん)ってなかなか聞かないしかなりカッコいい。しかしながら昔観た全然かっこよくない山下敦弘監督の「どんてん生活」をも思い出す。
冒頭のお祭りシーンからこの映画の世界観をしっかり見せていき最後には主人公のキャラもわからせる一連の流れは上手い。その他多くの場所でロケーションや小物から世界観を大事に作り込んでるのがわかります。
ただ若干予算は厳しいんだろなというところも見受けられちょっとさみしい気持ちにもなります。
主人公のつかめないキャラクターを福士蒼汰が好演。あまちゃんの頃から好きで何やらしても絵になる男。そして神社で一緒に暮らす世話人に桐山漣を配し奇しくもライダー共演というのも粋な演出。仮面ライダーはあまり観てないのだがWだけは観ててフィリップより翔太郎派。桐山漣のイケメンぶりに当時惚れてました。まあその後フィリップととんでもない差がでるとは思いませんでしたが。。
ストーリー非常にシンプル。余計なストーリーを付け足さず94分に収めたのは大変好感。しかし300年に一度という壮大な話ながら展開は身内の周りばかりでこじんまりしてしまったのは残念。もうちょっと必然性が欲しかった。もちろん話を大きくして蛇足感が出るよりかは良い判断だったと思います。
直属部隊「犲(ヤマイヌ)」も非常に良かったですし、それ指揮する役に東山紀之を置いて作品全体が引き締まった気がします。ラスボスも非常に絵になっててカッコいいしサカナクションの音楽も素晴らしい!
原作が好きな人は大変満足したのではないかと思います。
人気漫画作品を映画化するに当たり、それほど大風呂敷をあげず世界観を丁寧に作り込みシンプルに仕上げた良い例として後世残る作品ではないでしょうか。
データ
製作年:2018年
上映時間:94分
監督:本広克行
キャスト:福士蒼汰/中山優馬/古川雄輝/桐山漣/大東駿介/小関裕太/市川知宏/加治将樹/若山耀人/東山紀之
リンク
予告
心に残ったロケ地
主人公たちの住まう神社
滋賀県大津市にある日吉大社内の日吉東照宮。日吉大社中心からはちょっと外れており風光明媚な場所。