
おすすめ度
着眼点は面白いが大味の展開で着地点を誤ったかんじ。
おすすめ度:★★★☆☆【3点】
あらすじ
高月望来は幼少期に難病を患っていたが、5億円もの善意の募金により手術は成功し、健康に成長していった。17歳の高校生になった望来を待っていたのは、「5億円にふさわしい人間」という周囲からの期待や、マスコミの好奇の目だった。窮屈な日々から逃げるかのようにSNSで自殺を宣言した望来のもとに見知らぬアカウントから「死ぬなら5億円返してから死ね」とのメッセージが届く。望来は家を飛び出し、5億円の「借金」を返して自由になるための旅に出るが……。
引用元:映画.com
感想
人の善意によって助かった命。
その人生は普通なのか普通ではないのか。気になっていたが結局追いかけることも深く考えることもなかった。
ちょっと映画から脱線するが、駅前など歩くと募金を募ってる場面に合うが最近は募金したことはない。募金自体悪いとは思わないが募金をした人へのケアが皆無なのが腹が立つ。
昔サッカースタジアムで募金を行われていた時、子どもたちが「ご協力下さーい」と大きい声を上げ、微笑ましく気持ちよく募金をしたのを覚えてる。しかしその募金の場所はトイレへ行ったり食事を買ったりする時何度か前を通らなくてはいけなく、通る度「ご協力下さーい」と言われかなり気まずい。さっき募金した人間など覚えもせず、ただ募金を募る姿にだんだん腹が立ってくるのである。
見返りを求めるわけではないのだが。。。。。。。やっぱ求めちゃってるのかな。
最終的にはクレームが多かったのか、スタジアムの隅っこに移動してました。
募金を募って助かった命のその後。
あったようでなかった題材でかなり興味ありました。
主人公を演じたのは「ソロモンの偽証」の演技がまだまだ印象深い望月歩。たくさんの人に助けられたという手前、大人受けが良い青年と常に注目され疲弊してる青年をうまく演じておりさすがです。

毎年テレビで特集され募金に協力した人々が喜ぶ姿を、冷静なもうひとりが解説し協力者を「偽善」ぽくしてるのは面白い演出でした。
ただ序盤の展開は良かったものの、主人公がどうしてそこまで死にたいのか最後まで共感できなかった。SNSで煽られ募金額の5億円を稼ぐまで死なないと決意はまあわかるとしても。最後まで死にたがるのがどうも納得できない。
5億円を稼ぐために危ない仕事を点々としていくところは「東京難民」を連想。
前半は面白かったものの、振り込み詐欺などから展開が大味になっていきそんなバカなとなる。

最終的には劇的なことが起こり5億円達成。これに関しては一応劇中ツッコミが入るものの正直シラケてしまう。まあ5億円稼ぐならこれしかないか。。
5億円ゲットでこれで死ねると自殺を図るのだが、いやいやまだ死にたかったのかい!忘れてたよ。そしたらお母さんとの再開や出会った人達のへの感謝なんだったんだ??当然死ぬことはないのだが話の抑揚がおかしい。
要所要所良い言葉良い場面あります。ホームレスの件とかは良かった。ただそれも寄せ集めの感じは否めません。
データ
製作年:2019年
上映時間:112分
監督:文晟豪
キャスト:望月歩/山田杏奈/森岡龍/松尾諭/芦那すみれ/吉岡睦雄/兵頭功海/小林ひかり/水澤紳吾/諏訪太朗/江本純子/坂口涼太郎/平田満/西田尚美