ザ・ウォール

おすすめ度:★★★☆☆【3点】

主な登場人物3人。しかし1人は出てこないので実質2人!戦争映画ながら主な進行は会話劇となかなか面白いところ突いたなと。

撃たれた角度や相方が倒れてから何秒後に音がなったかなどで潜伏先を割り出していくところ地味ですがすごく好きです。

もろい壁に命を預け終始硬直状態ですが時間経過によって突風が吹いたりといろいろ動きがあり、以外にも飽きない工夫が満載。登場人物が少なく人の動きもこれまた極端に少ない中映画として成立させるあたりスタッフの手腕がスゴイですね。

無線の会話劇が心理戦となっていき、またその無線が新たな絶望を産んでくあたり上手かったです。相手に手のひらで転がされている絶望感はなんともいえません。

スナイパーの言い分も一理あり、主人公側も帰還してもまた戦場に戻ってくる「ハットロッカー」よろしく戦争中毒者でもある。壁を隔てた会話劇の中で戦争の様々な背景がすすけてきます。

最後は凄腕のスナイパーの恐ろしさに震え、これに終りがあるのかそれさえも恐ろしくもなります。低予算は明白ながら上手い演出で面白い映画を作るお手本映画ですね。


原題:The Wall
製作年: 2017年
上映時間:90分
監督:ダグ・リーマン
キャスト:アーロン・テイラー=ジョンソン/ジョン・シナ

【リンク】
映画.com

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