折り紙という日本の伝統美【KUBO クボ 二本の弦の秘密】

折り紙という日本の伝統美【KUBO クボ 二本の弦の秘密】

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おすすめ度

途方もない手数をかけたストップモーションアニメで日本美を再認識
おすすめ度:★★★★☆【4点】

あらすじ

魔法の三味線と折り紙を操る片目の少年クボは、体の弱い母と2人で静かに暮らしていた。不吉な子どもとして一族から命をねらわれていたクボは、ある時、邪悪な伯母たちに見つかってしまうが、母親が最後の力を振り絞って放った魔法によって助けられる。たった1人残されたクボは、母の力によって命を吹き込まれたサルとともに、母が最後に言い残した「3つの武具」を探し、自身の出自の秘密に迫る旅に出る。旅の途中で記憶を失ったクワガタの侍も仲間に加わり、一行は数々の困難を乗り越えて武具を見つけていくが……。
引用元:映画.com

感想

以前感想を書いた「犬ヶ島」と同じく日本を題材にしたストップモーション作品。「KUBO(2016年)」「犬ヶ島(2018年)」と近い時期に立て続けに出るというなんとも稀有な流れ。途方もない手間をかけるストップモーションに日本を選ぶとはなんとも誇らしい。

制作はストップモーション作品に定評があり数々の賞を受賞してる「ライカ」。動きは非常に滑らかでCGなのではと思わせるほど。「犬ヶ島」は少しカクカクさせることでコミカルな味わいを出しておりましたが、「KUBO」では美しさを際だたせるためか滑らか重視のようでした。

最初に些細なことなんですが度が過ぎるんじゃないかと思うほどのつり目デザインが気になる。海外からはこうも性格が悪そうに見られてるのかなと思うとちょっと悲しい。。

まあ悪意は全く感じられませんし、日本の美意識愛をビシバシ感じますので深く考えないようにしました。

日本の美意識を最大感じたのが折り紙。折り紙の美しさを海外から改めて教えてもらいました。折り畳まれ立体的になり、そしてその陰影による色彩がなんと豊かで美しいことか。海外ではすでに「ORIGAMI」として認識されておりたいへん誇らしく思います。あっぱれ折り紙!

ストーリーは冒険ファンタジーで大味ではあるが展開は練られておりました。特に副題の「二本の弦」。三味線と家族をうまく組み合わせて大事な事を教えてくれます。こういう話を海外の人が考えるというのがこれまた考え深い。

しかし海外産だなと実感するのがクワガタのデザイン。急にお前だけ作品違わない?というデザインで少々困惑しちゃいました。

日本の美を海外の目線から改めて見直せるのが斬新。落ち葉の船や鳥を集めた翼などは圧巻の美しさでそのシーンだけでも見ておきたい作品です。

データ

原題:Kubo and the Two Strings
製作年:2016年
上映時間:103分
監督:トラビス・ナイト
キャスト(声の出演):アート・パーキンソン/シャーリーズ・セロン/マシュー・マコノヒー/ルーニー・マーラ/レイフ・ファインズ/ジョージ・タケイ/ケイリー=ヒロユキ・タガワ/ブレンダ・バッカロ

リンク

映画.com

予告

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KUBO/クボ 二本の弦の秘密(字幕版)

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