終始気持ちいい作品！【恋は雨上がりのように】レビュー │ 映画泣き笑い

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あらすじ

怪我で陸上の夢を絶たれた高校2年生の橘あきらは、偶然入ったファミレスの店長・近藤正己の優しさに触れたことをきっかけに、その店でアルバイトをはじめる。45歳の近藤はあきらより28歳も年上で子持ちのバツイチだったが、あきらは密かに近藤への恋心を募らせていく。ついに思いを抑えきれなくなったあきらは告白するが、近藤は彼女の真っ直ぐな気持ちを受け止めることができず……。
引用元：映画.com

感想

女子高生が40代の男性に恋をするというなんだからたまらない夢物語。

顔近づけられ「好きです」と言われるなんて本来は妄想の域なのに、映画を通して疑似体験できるなんてそのトキメキたるや半端ありません。そのなんとも初々しいトキメキを味わえただけでこの映画勝負あり！気持ち悪がられても勝負あり！

そして女子高生を小松菜奈が演じるのだからたまらない。小松菜奈は正直顔だけ見るとかなり個性的な顔立ちなのだが、スタイルがものすごく良く、顔のアップから引いて身体が映ろうもんなら顔の小ささや手足の長さが一気に際立ち途端絶世の美女になる。セクシー！！

美人で強気ながら恋をしたら一途なのも、キュンとたまらない設定！理想過ぎます！

40代のおじさんを演じる大活躍中の大泉洋。地味でも誠実そうな生きててそれが滲み出てる感じ見事にはまり役でした。40代の希望であります。

舞台は横浜みなとみらいや能見台ということで馴染みがあり勝手に親近感が湧く作品。しかしこの監督空の撮り方が非常にうまく、ローアングルで撮るみなとみらいはこんなに空広かったけ？と思ってしまうほど。見慣れてる風景ながらみなとみらいのどこだ？とすごく新鮮な気持ちで見れた。

そしてこの気持ち良い空が雨のシーンとしっかり対比されており、作品全体のメリハリや人物の心理描写までうまく表現してます。お見事！

また陸上が関わることもあり疾走シーンが素晴らしくこれまた気持ち良い！。主人公がバイト行くのにズサーッとカーブするシーンなんてよく考えました！陸上大会のシーンも臨場感溢れてて素晴らしい！

登場人物も細かい部分までしっかり描いており全員愛おしくなります。磯村勇斗演じる意地悪なイケメンコックも最終的には背中を押す役割でナイスガイ！濱田マリ演じる店員も嫌なことをサラッというキャラながら最後はほっこりさせててたまらない。山本舞香の強烈な関西弁ととんでもない可愛さ！大泉洋とは役柄同様大学からの知り合いを演じた戸次重幸。こういう粋な演出も冴えてました。

そしてこの映画の気持ちよさを更に向上させた清野菜名！この娘の笑顔はホント凄すぎる！
現在ブレイク中でもある彼女だけど、園子温監督作「TOKYO TRIBE」ですでにヌードとド派手なアクションを繰り広げており、正直清純派女優の立ち位置になるとは思わなかったが屈託のない笑顔がそうさせたのかな。ほんと観てるだけ幸せになる稀有な女優です。お祭りシーンでは顔だけで幾重の気持ちを表現させたのも圧巻でした。

終盤、この恋はどうなるだとヤキモキしながらも、恋とは別に人生としてホントにやりたいことに再挑戦する時、一回沈んだ気持ちを奮い立たせるのは多くの人間の力が必要なんだということをわからせてくれます。自分と同じ40代の店長が全く触れなかった原稿用紙に書き始めるシーンは胸に熱いものが込み上げてきました。

最後女子高生が見せる涙はなんの涙だったのかおじさん困惑ですが、そんなラストシーンもやっぱり空が気持ちよくお見事でした！