無限の住人

おすすめ度:★★★★☆【4点】

約20年間、単行本が出るのが楽しみで出るたんびに年を取ったなと年間行事のような人生をともに歩んできた作品。
主人公はいざ知らず敵味方がよく練られていて非常に魅力的だった。そしてその多種多彩なキャラクターをしっかり描ききった作品としても優秀だと思う。

そんな思い入れのある作品の実写映画化。

そしてその感想は。。
良かった!とっても良かったです!正直目も当てられない大失敗も想定内でしたがいやいや良く出来てました。

まずは主人公:万次を演じた木村拓哉。もうあなたの時代は終わったと思いきや、やはり時代を引っ張ってきた稀代の人!最初の100人斬りで魅せますやります!あ俺、木村拓哉が演じる万次の話見てみたいかも!そう思わせさせた時点で勝負あり!正直ホッともして、とにかくつかみは完璧でした!

登場キャラクターは序盤の人気キャラクター出してきており、正直黒衣鯖人出してくるとは思わなかった。ただ黒衣鯖人に関しては雑な展開だったことは否めない。総じてだが漫画では魅力的な部分を存分に出しているだけに映画ではかなり急ぎ足。絶大な人気を誇る百琳・偽一に至っては出てこなくても良かったレベル。

あと黒衣鯖人以上に驚いたのは、この作品最強の狂気である尸良を扱ったこと。
たしかに絵になるキャラクターですが描き切れるのか心配でした。しかし女を殴る、失った腕から骨の武器を作るエピソードまで描き切り、関心しちゃいました。正直な気持ちもっと狂気出せただろうと思いつつも市原隼人は熱演!ハマってた。

三池監督は多種多様の作品を取りつつも批判ありきの実写化作品も多いため叩かれてますが、自分は大好きな監督で特に「十三人の刺客」「一命」はとても大事にしてる作品。どちらも時代劇で今作の成功も時代劇の描き方がに長けてるのからなのかと思います。

「十三人の刺客」同様大勢の敵が揃う、引きのシーン圧巻。役者一人ひとり緊張感持ってるのでしょう。ただならぬ雰囲気が伝わってきます。ああ俺映画見てる!という最高に絵になるシーンですね。

あとしっかり三池印といいますかシュールなシーンもあり三池ファンも納得。

お話は30巻中後半バッサリ切って一応続編はない形で終了。自分は英断だったと思う。終わりも映画の中では良い締めだったんじゃないでしょうか。

作中最強レベルである吐鉤群の扱い方とか最後までは鼻に付く杉咲花の演技と声(杉咲花自体は大好きで立派な女優だと思ってます)とか言いたいことは当然ありますが、原作ファンとしては次第点以上の作品だったと思います。


製作年:2017年
上映時間: 140分
監督:三池崇史
キャスト:木村拓哉/杉咲花/福士蒼汰/市原隼人/戸田恵梨香/北村一輝/栗山千明/満島真之介/市川海老蔵/田中泯

【リンク】
映画.com

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