邦画のVFXは更に一歩進む【いぬやしき】

邦画のVFXは更に一歩進む【いぬやしき】

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おすすめ度

邦画のVFXレベルは以前からハリウッドレベル、さらにその先へ行った作品。
おすすめ度:★★★★☆【4点】

あらすじ

会社や家族から疎外されている、定年を目前に控えた初老のサラリーマン・犬屋敷壱郎。医者から末期がんによる余命宣告を受け、虚無感に襲われた犬屋敷は謎の事故に巻き込まれ、機械の体に生まれ変わる。犬屋敷と同じ事故に遭った高校生の獅子神皓も犬屋敷と同様に人間を超越した力を手に入れていた。自分に背く人々を傷つけるためにその力を行使する獅子神。獅子神によって傷つけられた人たちを救うためにその力を使う犬屋敷。強大な力を手に入れた2人の男たちのそれぞれの思いが激しく交錯していく。
引用元:映画.com

感想

人気漫画の実写化。ただVFXが凄すぎて実写化作品とは一線を画している今作。

数年前からVFXの技術は邦画も負けていないと思ってました。ただ場面毎の差があったり馴染んでなかったりと映画全体では評価が高くない作品も多い。今作はVFKの技術の高さもさることながら新宿での大人数でのロケなどで観てる側が覚めるシーンが一度もなかった。制作側の意気込みを感じます!

そして今作はそのVFKを「使う」だけではなく監督の遊び心などがプラスされ、邦画では見たこと無いワクワクと興奮する映像となっていた。

とくに終盤の新宿上空攻防戦。ビル街をすり抜け壁にぶつかったら横向きで走ったりとその他面白い見せ場が数多くありながらも、あっという間に駆け抜けていくあたり出し惜しみ無く技術やアイデアを投入している珠玉のシーン。もう完全に使いこなしており邦画のネクストレベルを伺わせる今作です。

原作は全10巻中5巻しか読んでないのですが、おおよそ忠実に描いており陰惨な殺戮シーンもしっかり描かれています。2人は同じ能力ながら、1人は生を与え1人は死を与える。その動機も映画では納得できる形で描かれていたので良かった。

ただガンでもなんでも治してしまう技術が存在するのはどうなのか。もう一歩映画では描いて終わってほしかった。漫画では一応顛末が描かれているようです。

主演となった木梨憲武。誰もが知る芸人ながら役者としては未知数ですが、さすがベテラン何一つ違和感なく演じておりました。元々芸人であるからしてリアクションはお手の物。各表情は上手いと思いました。

悪に目覚めた佐藤健も素晴らしかった。あの冷めた目。ゾッとします。

とにかく難しそうな空を飛ぶシーンを難なくクリアし、こちらを目一杯楽しませてくれることに全力を注いでくれたことただただ感謝。
今現時点の邦画VFX技術を知るには必ず観ておきたい作品です。

データ

製作年:2018年
上映時間:127分
監督:佐藤信介
キャスト:木梨憲武/佐藤健/本郷奏多/二階堂ふみ/三吉彩花/福崎那由他/濱田マリ/斉藤由貴/伊勢谷友介

リンク

映画.com

予告

心に残ったロケ地

獅子神が安堂と会話する橋
東京都板橋区 舟渡大橋 二重構造で下が歩行者専用になっている珍しい橋 そのためかロケ多し

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いぬやしき

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